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研究プロジェクト

『クロイツナハ・ノート』試論―若き日のマルクスの思想的展開過程に寄せて―

[自発展開型]
八尾 政行 (経済学部3年)
指導教員:蔦木 能雄

要旨

数多くあるマルクス研究の中でも『クロイツナハ・ノート』は取り上げられることが少ない。そ の中でも国制論に関する抜粋、すなわち、ルソー『社会契約論』、モンテスキュー『法の精神』、 マキアヴェリ『政略論 ティトゥス・リウィウス『ローマ史』にもとづく論考』の抜粋を同時期 に書かれた『ヘーゲル国法論批判』と比較することによって従来のマルクス研究では見られない政治思想に関する展望が開けると考えた。そして、マルクスはよ り若い時期にヨーロッパ市民社会を理解していたと推論できる。また、具体的な『クロイツナハ・ノート』の内容の検討によっ てマルクスの関心が、立法権、共和制、身分制度にあり、『クロイツナハ・ノート』作成の目的が 『ヘーゲル国法論批判』への準備であることがいえた。マルクスはヘーゲル批判を行うことを通し てその過程で、マルクス独自の問題意識が芽生えてきたと考えた。

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