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学部長挨拶

「独立自尊」の精神で課題解決に挑む

経済学部長写真

慶應義塾大学経済学部は、経済学を専攻する学部としては日本で最も長い歴史を有しています。1890(明治23)年に大学部理財科として開設されて以来、日本の経済学研究をリードしてきました。そして学ぶ者と教える者との分を定めず、互いに学び合い教え合う「半学半教」の精神にもとづきつつ、多くの優れた卒業生を、ビジネスの世界をはじめ、学界、政界、官界など多様な分野に送り出してきました。

慶應義塾大学経済学部は、内外の変化に対応しながら進化を続けています。21世紀に入ってからは、学部独自の留学制度の拡充、海外の大学とのダブルディグリーおよび学部・修士一貫教育のプログラム、そして英語で全授業を行うプログラムの創設など、グローバル化への対応に注力してきました。また、規模の大きな学部でありながら、「半学半教」を体現する少人数教育にも力を入れています。さらに、2022(令和4)年度からは、データサイエンスやフィールドリサーチに関する履修プログラムを開始して、社会的な要請に応えます。

このように本学部は、経済社会を先導する人材を育成するための教育プログラムの絶えざる進化に取り組んでいます。

より強調したいのは、慶應義塾大学経済学部の本当の競争力が、プログラムそれ自体というよりも、優れたスタッフ(教員)を擁していることにある点です。これは企業の競争力の源が結局は人にあることと同じです。本学部のスタッフは、経済学の先端的な研究で学界をリードし、実社会にも有益な貢献をなしています。そして語学や広く教養に関わる多様な分野における大学教育のエキスパートが、皆さんの成長を支えます。

コロナ禍によって、ヒト・モノ・カネの動きの活発化と広域化を当たり前のように考えてきた経済学は挑戦状を突き付けられています。社会的な分断や対立という問題の解決にも経済学は立ち向かわなければなりません。私たちはまた、多様性を重視する社会への移行期にあって、これまでにない問題の解決に取り組むことが求められています。

そうした時、私たちは何を指針とすればよいのでしょうか? 慶應義塾の基本精神である「独立自尊」という考え方こそ、その指針となると私は考えます。「独立自尊」とは「自他の尊厳を守り、何事も自分の判断・責任のもとに行うこと」を意味します。これまで経験したことのない、解のない課題に取り組み、望ましい社会を築くための指針が、まさにここにあるのです。

経済社会が大きく変化するなかで、皆さんは未知への挑戦をしなければなりません。しかし、皆さんが大学でやるべきことは不変です。

中国の古典『菜根譚』に次のような記述があります。「磨礪は当に百煉の金の如くすべし。急就すれば邃養に非ず」。これは、人の修養は磨き上げるようにしなければならず、速成では身につかないという意味です。みなさんが社会に出て各方面で活躍するためには、学問への取り組みを核に、自らを徹底的に鍛える必要があります。そうした機会を私たちは提供し、皆さんの期待に応えていきます。

経済学部長 駒形 哲哉

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