オリンピック開催による首都北京の変貌
[自発展開型]
森高 陽子(経済学部3年)、阿部 正和(経済学部3年)(共同研究)
指導教員:村越 喜代美
2009年1月19日
要旨
現在急激な経済成長を遂げ、先進諸国の仲間入りを果たそうとしている中国。さらに2008年には夏季オリンピックが開催された。中国の首都北京は、オリンピックを契機に大きく変貌している。
本研究では、主に地理的な側面から胡同を中心とする北京の変化について、3つの年代の地図とフィールドワークをもとに比較し考察することで、北京が都市としてどのように変化してきたのか、または変化しなかったのかを明らかにする。
北京は中国の伝統的な都の設計にもとづき南北を中心軸として発達したが、中華人民共和国成立後は東西を中心軸とした。しかし北京オリンピックでは、オリンピック施設の建設や開幕式の演出にみられたように、南北の軸をもう一度意識した都市作りがされた。また、歴史ある胡同は全体的には失われつつあるが、観光用として保存する取り組みも行われている。歴史を守りながらも発展していこうとする北京の姿が浮き彫りにできた。