屋久杉から屋久島へ―観光客集中問題について
[誘導展開型]
石井 敦(経済学部3年)
指導教員:河田 幸視
要旨
屋久島は1993年に世界自然遺産に登録された、エコツーリズムが盛んな地域である。観光客の数も年々増加し、島の重要な産業になっているが、入込客数の増加と共に環境負荷も高まっている。これは特定の地域への入込客の集中によって引き起こされている。本研究では屋久島における観光客による環境負荷を減少させるために、山岳部、特に縄文杉への観光客の集中の分散を図る方法を明らかにすることをその目的とした。研究の方法としては、現地でアンケートを取り、それを線形回帰分析することで、縄文杉以外の情報が十分に提供されているかどうかを分析した。その結果、一部の情報教育施設への不満と「海・川・滝」と「山」に関する情報が足りないということとエコツアーを体験した人は情報を十分に得ていたと感じていたことが判明した。そのため海・川・滝といった水のエコツアーに関する新たな取り組みが問題解決に対して必要であることが明らかとなった。