准教授
笹原 彰
国際貿易論、国際マクロ経済学
国際貿易論は理論と実証のバランスがとれた学問
研究テーマとその出会い
大学時代に「国際」という響きにひかれて国際経済学の勉強をしようと決めました。私は「国際」とか「グローバル」という言葉とはかけ離れた環境で育ったので、そうしたものに強い憧れがあったからです。そして、勉強を進めていくうちに深く追求したいという気持ちになりました。まず、学部生のときに回帰分析を覚えてその面白さに魅了されました。自分でデータを分析して論文を書けることに強い喜びを感じていました。その後、日本の修士課程、アメリカの博士課程に進学し、いろんな人に刺激を受けながら徐々にその学問としての面白さに気づいていきました。
研究テーマの魅力、面白さ
私にとって、国際貿易論の面白さは理論研究と実証研究が相互に刺激し合いながら学問として発展しているところにあります。実証研究の土台には基礎となる理論モデルがあります。新しい理論モデルは実証研究の結果から促されるように開発されます。理論と実証のバランスがとてもよくとれた学問だと思います。また、非常に重要な問題を研究対象としています。私が学問を志し始めた頃は、グローバル化に対して今ほどの懐疑論はありませんでした。しかし、今、特に欧米において、グローバル化の雇用や所得への影響は非常に重要な社会問題となっています。そのような問題・現状を理解する助けになればという気持ちを持って研究に取り組んでいます。
学生へのメッセージ
大学では自分の好きなことに莫大な時間を投入することができます。自分が好きなことが何なのか既にわかっている人は、それを磨いてください。何なのかわからない人は、できるだけ早くそれを見つけて欲しいと思います。長く継続できればいつか必ずものになります。
(2020年12月取材)
プロフィール
2009年 |
慶應義塾大学商学部卒業 |
2011 |
一橋大学経済学研究科修士課程修了 |
2017 |
カリフォルニア大学デービス校経済学部博士課程修了 Ph.D. アイダホ大学商経学部Assistant Professor of Economicsを経て2020年より現職 |
※プロフィール・職位は取材当時のものです |