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教員インタビュー
町田 慶子 写真1

助教 町田 慶子
生化学

慶応義塾大学に感謝

経済学部での教員生活の思い出について

私は1979年に慶応義塾大学医学部の実験助手として採用して頂きました。当時常任理事をされていた辻岡昭先生に初めてお目にかかったのは塾監局のお部屋でした。重厚な建物に圧倒されたのを今も覚えています。 辻岡先生のもとで医学部1年生の化学実験を9年ほど指導しその後経済学部へ移籍、大矢徹先生、清水健一先生、井奥洪二先生のもと文系学生の化学実験の指導をしてまいりました。

文系学生への実験を伴う自然科学教育は慶應義塾大学の一つの特徴でもあり、他大学ではあまり見られない授業科目でもあると思います。内容としては実験やデモンストレーションなどの実験要素を取り入れて自然科学の考え方や方法論を教えることに重点をおいた授業です。平成17年度から4年にわたり特色GP「文系学生への実験を重視した自然科学教育」の活動にも参加してまいりました。

文系の学生ですと高校教育の中の早い段階で理系の授業・知識が制限されてしまいます。そして、文献・情報の検索というような事に頼ってしまう傾向があるように思います。実験は直接的な体験でありそれを再現することで自分自身の中でおこった事を自分の頭で考え整理し、まとめるという作業です。自分の頭で考える能力をつける事は、いろいろな選択をするうえで意思決定の重要な基盤になると思います。このことは専門教育に入ってからもおおいに役立つ事だと考えられます。 

実際に学生に接してみて感じたことは、自分で考える前にネットに頼る、他の人に聞く、真似をするなどはじめは衝撃的な事が多々ありました。しかし実験の回数を重ねていくうちに自分自身で考え、実際に手を動かし、学んでいく、大変すばらしい変化が見られるようになります。

情報が溢れかえっている現代、いろいろな方法論をもって一つの事象を考えるという事にこの実験を伴う教育が非常に重要だと考えます。そしてこのような授業科目に携われたことは私にとっても大変意義のある事だと思っております。これからもこの特徴ある授業科目がますます意義のある科目となる事と信じております。

最後に慶應義塾大学でお世話になった方々に感謝と経済学部・慶応義塾の益々のご発展を願っております。

(2022年1月取材)

プロフィール

町田 慶子 写真2

1979年

北里大学衛生学部化学科卒業

1979

慶應義塾大学医学部助手

1988年~

慶應義塾大学経済学部助教

※プロフィール・職位は取材当時のものです

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