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教員インタビュー
井深 陽子 写真1

准教授 井深 陽子
医療経済学

知識を深め経験を重ねることで、無限に広い世界に接近していこう

研究テーマとその出会い

テーマは医療経済学です。研究をはじめたきっかけは、アメリカの大学院に在籍している際、医療経済学者のリサーチアシスタントとして、運動や通院など健康への投資に費やす時間を推計するプロジェクトに従事したことです。それまでの研究分野からの大きな転換でしたが、人間の健康の決定を解明することに経済学が活かされる可能性と、個人の行動の結果がデータとして存在しそれを解析する楽しさから、瞬く間に医療経済学の世界に魅了されていきました。

研究テーマの魅力、面白さ

経済活動と健康は、個人の生活の中でも、一国全体においても、切っても切り離せない関係にあります。現代社会においてはもちろんのこと、2015年にノーベル賞を受賞したアンガス・ディートンの著作「大脱出」を読むと、数百年という長い時間軸で考えた場合にも、両者の関わりが普遍的に存在することがよくわかります。このような経済活動と健康との関係性の背後にあるメカニズムを追求するべく、実際の研究では、日々の意思決定において健康はどのように影響しているのか、また逆に健康に関わる選択に社会経済的な要因がどのような影響を及ぼすのか、など細分化された課題を一つ一つデータを使って分析しています。小さくとも確かな結果の積み重ねが、政策への根拠ともなります。そうした貢献を通じて、現実の社会経済の向上に寄与したいと考えています。

学生へのメッセージ

大学時代は自分の世界を広げるために、とても重要な時期です。自分の見える世界は、自分の知識の幅により変わってきます。知識を深め思考力を鍛えることは、自分の見える世界を広げてくれます。また、自分の世界を広げることは、別の角度からみると、自分という一人の人間を世界に接近させていく作業だとも言えるでしょう。そのために、様々な経験を通して自分と世界の接点を増やし、物理的な自分の世界を広げること、これも重要です。学問という分野を通して、この世界を広げていく楽しみをみなさんとともに味わうことができればと思っています。

(2017年1月取材)

プロフィール

井深 陽子 写真2

慶應義塾大学経済学部卒業
慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了
ラトガース大学経済学部よりPh.D.取得

イェール大学公衆衛生大学院ポストドクトラル・アソシエイト
一橋大学国際・公共政策大学院専任講師
京都大学大学院薬学研究科特定准教授
東北大学大学院経済学研究科准教授を経て2016年より現職

※プロフィール・職位は取材当時のものです

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